コメント
「身の周りにある身近なものの中で、ふと目に止まるもの。どうしてこれなのか、知らずに選択している。この形!! と思う、そういう感じを大事にしたい。 海辺の町に住んでいた頃、波に揉まれて上がって来たもの、波の作った形――穴の開いた石や、すべすべの木片に惹かれた。ハワイにいた8年間、ユーカリの森を覆う不思議な植物に夢中だった。 銅版画の一番の魅力は、プレス機を通して立ち上がる、インクの量、版の厚みにあると私は思う。白い紙に浮き上がる版の形そのものがおもしろい。 住居をアメリカの大都会へ移した。今、新しい場所で自分の中のどこかから、これ!! と感じるものを探している。次の作品は、どんな形をしているだろう。」(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2001』阿部出版より)
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