コメント
「The reflected scenes」シリーズでは、日常の風景を加工し室内と外の景色を同一の平面に混在させることで、架空の情景に変換しています。それは光と影が映し出す実像と虚像や、おぼろげな記憶として投影される仮想と現実、その狭間にある眼に見えない情景に、自己と事象を重ねて記憶の風景として創出しています。(中略)
組み合わせる色から生まれる不安定で未完な色が、画面上で融合することにより、開放的な色味や残色を浮かび上がらせてくれます。私にとって、色彩の配置は作画の中で重要な比重を占めているといえます。
(作家コメント 版画芸術162号巻頭特集より)
略歴
- 1949年
- 広島県に生まれる
-
- 1972年
- 日本大学芸術学部美術学科卒業
-
- 1976年
- Bradford College of Art & Design留学(イギリス)
-
- 1979年
- サンシャイン版画グランプリ・銅版画部門優秀賞
-
- 1983年
- 第1回カボ・フリロ国際版画ビエンナーレ・審査員特別賞
-
- 1984年
- 第8回イギリス国際版画ビエンナーレ・買上賞
-
- 1986年
- 文化庁芸術家在外研修員(スミスカレッジ・アメリカ)
-
- 1997年
- エジプト国際版画トリエンナーレ・招待出品
-
- バラト・バヴァン国際版画ビエンナーレ・佳作
-
- 1998年
- 第1回神戸版画ビエンナーレ・佳作
-
- 2000年
- 第14回国際ミニ版画展・第一席(ニューヨーク州・アメリカ)
-
- 2002年
- 第2回ミッシェル・シリー国際版画賞展・審査委員賞(フランス)
-
- 2006年
- 第1回国際小版画展「Inter-Grabado」・国際佳作賞(ウルグアイ)
-
- 2007年
- 第8回プレミオ・アックイ国際版画ビエンナーレ・審査員特別賞(イタリア)
-
- 2011年
- 第7回クレモナ国際小版画展・招待出品(イタリア)
作品紹介
《The reflected scenes-view(写影-眺望)》
1996年 63×90cm
石版凹版、手彩