コメント
「いま<連想>と<相似>が面白い。連想は次元を越え、相似は属性を越える。
これを念頭に逍遥すると、いろいろな事象や形あるものが目に飛び込んでくる。日頃、見慣れたものがある日を境に特別な存在となる。
山ちさの落花は4日で土色となり、その上に白い花が降り注ぐ。それは埋葬の献花を連想させ、過去に存在したものを考えさせる。植物は地上に繁栄する存在として、土に埋もれたものを想像させ興味をさそう。
それらのものを取り上げ省略し配置する、そのような仕事を続けている。
それらは<庭>を形づくり、私個人の<博物誌>をも形づくっている、そしてそれは現在進行中である。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)
略歴
- 1952年
- 福岡県北九州市に生まれる
- 1976年
- 東京芸術大学大学院版画専攻修了
- 1978年
- 第9回日動版画グランプリ展・賞候補
- 1979年
- 個展(ギャラリータケイ・沼津、82、90、98年も)
- 1980年
- 個展(コバヤシ画廊・銀座、83、85、86、88、91、94、96、99、02年も)
- 1982年
- 個展(ギャラリーポエム・吉祥寺、85-88、91、94、95、97、00、02年も)
- 1983年
- ビエラ国際版画展(イタリア)
- 1984年
- 個展(美術館松欅堂・豊田、88、92年も)
- 1986年
- ブラッドフォード国際版画ビエンナーレ・マンスクラブ版画賞(イギリス)
- 1987年
- 個展(ギャラリーラセーヌ・山口、89、92、97年も)
- 1990年
- 個展「馬場章の銅版画展」(北九州市立美術館)
- 1999年
- ギョール国際ドローイング・版画ビエンナーレ(ハンガリー)
- 個展「馬場章版画展」(福岡市立美術館)
- 2000年
- クラコウ国際版画トリエンナーレ(クラコウ・ポーランド)
- 2003年
- トロワリヴィエール国際現代版画ビエンナーレ(トロワリヴィエール、ケベック・カナダ)
- ベルサイユ国際銅版画展(ベルサイユ・フランス)
- 2005年
- 「現代版画の潮流展」(町田市立国際版画美術館、松本市立美術館)
- 2014年
- 個展(スルガ台画廊・銀座)
作品紹介
《PLANETARIUM-Miniature garden Ⅹ》
1984年 41.6×51.3cm
エッチング、アクアチント
《A corner of the garden Ⅻ》
1996年 56×81cm
フォトグラヴュール、手漉き紙