コメント
何が描いてあるかわからない、という感想に「落書きですから」と答えることがある。真剣に。いや、正確には落書きのように描きたいと願っているのだ。
落書きの無作為は新体制と直結している。具象的な図像をもたない私の作品にとって身体感覚(=自己)に如何に忠実化どうかが最も重要な基準であり大きな拠りどころでもある。また、遊び心や即興性から生まれる線とかたちの意外性が私の感覚を新鮮に保ってくれている。
(中略)
版という制約のなかで作為がなければ作品はできない。しかし作り手の意思を超えるものが現れるのもまた版画である。(後略)
(版画芸術165号巻頭特集 銅版画家25人 作家コメントより)
略歴
- 1969年
- 埼玉県に生まれる
- 1992年
- 女子美術大学研究生修了
- 2000年
- 文化庁芸術インターンシップ研修員
- 2002年
- 個展(OKUDA Art & Craft・埼玉 05、07年も)
- 2003年
- 日本版画協会展・畦地梅太郎賞
- 文化庁現代美術選抜展(04年も)
- 2004年
- 文化庁買上優秀美術作品披露展
- 文化庁優秀美術作品買上
- 個展(養清堂画廊・銀座 07、09、12、14年も)
- 2011年
- 日本現代版画展(中国)
- 2014年
- 高知国際版画トリエンナーレ・優秀賞
作品紹介
《dans la lumière-B》
2008年 78×48cm
エッチング、自漉き紙
《fragment 2013(jaune)》
2013年 59×59cm
ミクストメディア、自漉き紙
《ciel 07/09》
2014年 60×84cm
エッチング、アルシュ紙