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「流れる雲のかたちを眺めていると、一刻一刻変化する様は、まさに人の心の移ろいのように思えてくる。つい筆に水をふくませて、白い紙の上にかたちを作っていけば、心の内面と筆が直接結びついて、表現がスムーズに気持良くできるのではないかと、常日頃夢想している。
この夢想は、自分が作る銅版画の細い線の構築によってつくるかたちとは、あまりにもかけ離れているからである。銅の板に刻む線と点の作業は、一体何なのかと考えてみると、これはやはり、心の意志と理念の表現であるように思える。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑1999』阿部出版より)
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