コメント
「絵はその時々の私の中に眠るイメージの井戸から浮かび上がってくる。そのイメージを汲み上げる手段として銅版画を選ぶ理由は、紙に深く刻まれる線や面のテクスチャーが美しいからだ。絵を注ぐ器は平面だけではない。たとえば「本」というかたちはそのイメージに時間という要素を加えて、私が住むのと同次元の世界に置換する。絵やテキストにふさわしい素材と意匠を施す、すなわち私の思考で包むこと。私の「かたち」は私の内なる絵師と版画家そして製本家によって創り出される。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2001』阿部出版より)
略歴
- 1957年
- 大阪に生まれる
- 1979年
- 京都市立芸術大学・買上賞、第4回大学版画展(大阪フォルム画廊・銀座、80年も)・買上賞
- 1980年
- 京展・京都新聞社賞(京都市美術館)
- 1981年
- 京都市立芸術大学美術学部美術専攻科終了。吉原英雄教室で版画を学ぶ
- 1986年
- 個展(ギャラリー[vju:]・大阪、87、88年も、番画廊・大阪、94年も)
- 1995年
- 個展(カレリア・グラフィカbis・銀座、97、98、2000年も)
- 1998年
- 第1回国際製本コンクール展・125人のマエストリ選出
- 1999年
- 第5回バスク製本ビエンナーレ・エドモンド・ロスタン美術館賞
- 2000年
- エストニア国際製本・カリグラフィ展・金の本賞
作品紹介
《TOKI NO HANA》
1999年 40×20~320cm
エッチング、折り本