コメント
「私は写真のイメージ=映像を使用するのですが、写真に写っている物にまつわる言葉がどうしても付きまとってきます。もちろん映像を選び取るときはその言語が少なからず決定に影響を及ぼしている事は否めません。しかしその映像を版にする事は、絵画空間あるいは表面に映像を止めておきたいのです。
映像を版に置き換えるためにいくつかの工程を経て製版をし、刷る段階に至れば、映像は言葉とのズレが生じ、また映像を選び取ったときのモチベーションさえにもズレを生じさせることができます。つまり絵画空間を構成するための要素に変換できるのです。そして更に絵画空間にノイズのような亀裂を入れる事ができるのが版表現の可能性であることを忘れてはいけないのです。」(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)
略歴
- 1960年
- 京都に生まれる
- 81年
- 吉原治郎賞美術コンクール展(大阪府立現代美術センター)
- 83年
- 嵯峨美術短期大学版画専攻科修了、個展(Rギャラリー・京都)
- 85年
- 第16回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ(87年も)、第1回和歌山版画ビエンナーレ(87、89、91、93年も)
- 88年
- Maxi Graphica'88(京都市美術館、89年サンフランシスコ、90年原宿)
- 89年
- 版から/版へ―京都1989(京都市美術館)
- 90年
- シガアニュアル'90-写真による現代版画(滋賀県立近代美術館)
- 92年
- 個展(ギャラリーココ・京都、94、98年も)
- 97年
- メディアとしてのシルクスクリーン(神戸アートヴィレッジセンター)
- 99年
- 関西の戦後美術1950's~1990's(和歌山県立近代美術館)、時代の表情-反表情日本の版画1945-1999(町田市立国際版画美術館)
作品紹介
《untitled 98-37 》
1998年 81×64cm
キャンパスにシルクスクリーン