コメント
「マチスのように、人をほっとさせる絵を、暗い気分のときには元気が出る色を、ちょっと楽しくなるかたちを、造りたいと思う。
おどろおどろしい物や、ものめずらしい方法で人を驚かすのは簡単だが、すぐに飽きられてしまう。もちろん、新しい材料や、テクニックを試みることは大好きだし、版画家の真骨頂でもある。しかし、軽さを身上としながらも、豊かな内容を育むためには、どうすればいいのか。
電気代を滞納し、国民健康保険料を督促され、靴下を繕いながらも、強情で気まぐれで、きらきらした色たちを思いのままに統率し、ぴたりと位置が決まって、全体が輝き出し、画面に風が渡るとき、私は静かに、創造の女王の喜びに満たされる。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)
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