コメント
「制作を始めてから、一貫して<哥(うた)>シリーズを作っています。過去に様々な内的なテーマを作品に賦与してきましたが、近年は大地に印された記号・数字を集めて現実空間を限りない仮象空間に転写しています。我々を取り巻く支持体としての実体性の存在しない記号は、現実には単なるサインでしかありえませんが、私の作品の中では重要な要素を構成しています。それらを集めた深い黒・浅い黒・光る黒・沈む黒の私の表現は水性木版の透明性とシルクスクリーンの写真版の持つ自由性を併用しています。さらにこれからもその可能性を常に問いなおしていきたいと思っています。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2001』阿部出版より)
略歴
- 1948年
- 静岡に生まれる
- 1973年
- 東京造形大学グラフィックデザイン専攻卒業
- 1983年
- 毎日現代日本美術展(85年も)、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ(スロヴェニア、87年も招待)、クラコウ国際版画ビエンナーレ(ポーランド)
- 1988年
- 日本国際美術展
- 1990年
- フレヘン国際版画トリエンナーレ(ドイツ)・受賞
- 1991年
- 文化庁派遣美術家在外研修員として1年間、カナダ、アメリカに留学。個展(ロックウォーカー画廊・ノース・キャロライナ州)、ルック'91アメリカ・カナダ美術展平面部門(カナダ、オンタリオ州)・大賞
- 1995年
- バラト・バヴァン国際版画ビエンナーレ(インド)・受賞
- 2000年
- 個展(ギャラリー219・中目黒)
- 2001年
- 第46回CWAJ現代版画展(東京アメリカンクラブ・神谷町)