コメント
「宮澤賢治は、貧しい農民の生き甲斐に<芸術をもって心の豊かさを取り戻そう>と提唱、自らも教師をやめ農民となって実践しようとした。『充実した生活から生まれる感動は、文字で表現すれば文学、踊れば舞踊・音楽、描けば美術となる。その時"芸術"が生まれ、新たな農民がそこに立つ』(「農民芸術概論」)と。生活の中から育まれた郷土芸能などの地域・庶民文化を理解していた賢治だからの論と推察できる。
賢治に刺激され、私なら何ができるか......と思ったとき、手元にあったのが木版画だった。木版は、自然素材でできている分、作り手の気持を温かく伝えてくれた。賢治のいう"職業芸術家"となった今、<感動>を大切に、心豊かな人生となれるよう心がけたいと願っている。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2001』阿部出版より)
略歴
作品紹介
関連書籍
関連サイト