コメント
「<GET BACK>シリーズの赤いチューリップに呪縛されながら作品を制作していたとき、頭の中をインドに行ったときのことが蘇ったのです。
1989年。初めてインドのカルカッタに着いたとき、闇の黒ではなく存在感のある黒い色を感じました。すべてのもの(万物)が混沌とした中にある聖なるガンジス川の河口の街。大きなショックとしか言いようのない存在感を覚えました。
存在感のある黒の作品と考えると、香月泰男、福井良之助の孔版に同じ想いを感じます。今、強く惹きつけられている作家です。
<GET BACK>シリーズの艶やかさと存在感のある黒の世界が、作品の中に表現できればと思っています。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)
略歴
- 1957年
- 広島市に生まれる
- 1981年
- 創形美術学校研究科版画課程修了
- 1991年
- 版画「期待の新人作家」大賞展・買上賞
- 1993年
- 文化庁芸術家国内研修員
- 1994年
- 第4回ひろしま美術大賞展・優秀賞
- 1995年
- 第24回現代日本美術展(東京都美術館、京都市美術館)、第6回多摩大賞TAMAうるおい美術展・審査員奨励賞
- 1998年
- アガルタ国際版画展・グランプリ(スロベニア)
- 2001年
- 第2回飛騨高山現代木版画ビエンナーレ・奨励賞、あおもり国際版画トリエンナーレ2001・東奥日報社賞
- 2008年
- 明円寺襖絵制作(広島市)
作品紹介
《Love-17-Y (Violet)》
1999年 100×70cm
木版
《GET BACK-90-Y》
2010年 50×70cm
木版
《Strawberry Fields Forever-21-Y》
2012年 70×50cm
木版