コメント
「本格的にシルクスクリーンを習ったのは、NHK文化センターであった。習作では、具象、抽象を問わず、いろいろ実験的な試みをしたが、さて版画家として、具象で行こうか、抽象でいこうか迷っていた。そんな時、ある抽象作家の個展を見る機会があり、抽象画の魅力を改めて感じた。シンプルな画面がなんと多くを語るものかと。
かくして私は抽象でいくことにし、極めてシンプルな作品でスタートをした。その後20年余、何回か表現のスタイルは変化してきたが、根底にシンプルなものへの憧景があるらしく、展覧会など見て廻っても、そういう作品に心が動いた。そんなことなど考え合わせると、私の表現も、いつかシンプルなものに戻っていくような気もしている。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2001』阿部出版より)
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