コメント
「最近ようやく長年の課題だった純粋平面が気持良く創り出せるようになってきた。今や物言わぬ作品と対話すらできるようになった。作品が『もう少し』とか『もういいよ』と語りかけてきて、私がそれに答える。何か作品と私が一体化したような幸せな気分である。
抽象表現主義のような絵の具の塊ではなく、厚みも薄みさえも、重さも軽ささえもない純粋な2次元平面がそこにあり、無重力の宇宙空間のようでありながらも純粋な平面としての奥行き、重なりを持っている。このまま純粋平面のみを突き詰めるとそれは絵画ではなくなるかもしれない。が、そんな絵画らしくない絵画、新しい、誰も表現したことのない2次元の絵画空間をめざしている。『もう少し』、『これでよい』と作品も答えてくれる。」
(作家コメント「純粋平面」『版画年鑑2000』阿部出版より)
略歴
- 1949年
- 京都市に生まれる
- 1975年
- 京都市立芸術大学西洋画専攻科卒業
- 1976年
- クラコウ国際版画ビエンナーレ・買上賞
- 1987年
- 西武版画大賞展(西武美術館・池袋、つかしんホール・兵庫)、実験する現代版画-日本の場合-(ウォーカーヒル美術館・ソウル)、ミヤコ版画賞展・入賞3席(都画廊・大阪)、版画「期待の新人作家」大賞展・優秀賞、京展・京都市美術懇話会賞
- 1988年
- MAXI GRAPHICA。以後同グループの全展覧会に参加
- 1991年
- CUN国際版画企画展(太田文化院画廊・韓国)
- 1992年
- 現代日本版画精鋭展(福華サロン・台北)
- 1993年
- 第5回和歌山版画ビエンナーレ・買上賞
- 1994年
- インターグラフィカ'94 国際受賞者展(クラコウ・ポーランド)
- 1996年
- 現代版画の魅力展(神戸AVE・神戸)
- 1999年
- 関西の戦後美術(和歌山県立近代美術館)、吉田克朗とその仲間達展(ギャラリーOM・横浜)
- 2000年
- ミレニアムグラフィカ2000 国際版画展(神奈川県民ホールギャラリー)
- 2001年
- EXTENTION MAXI GRAPHICA(京都市美術館)
- 2002年
- 日韓大学版画交流展(ギャラリーフロール・京都精華大学) International Printmaking Exhibition In TEAJON(韓国) Passion For PINGTING International Exhibition of Prints(台湾)、 個展(シティギャラリー・大阪)
- 2004年
- 台湾国際・ミニチュア版画展(国立台湾師範大学美術館)
- 2005年
- 現代版画の潮流展(町田市立国際版画美術館、松本市美術館)
- 2007年
- MAXI GRAPHICA―ムービング―(アートコンプレックスセンター東京)
作品紹介
《6P#BILL EVANS,BILL EVANS...》
1998年 56.5×75.5cm
シルクスクリーン
《6P# MY ROMANCE-BILL EVANS-F1》
1990年 132×180cm
キャンバスにシルクスクリーン
《6P# Dot, Line & Pure Plane-3》
2001年 88×69cm
キャンバスにシルクスクリーン