コメント
「地球の形を絵で伝えようとしたら、円を描けばよいでしょう。でももし、地球の大きさを絵で伝えようとしたら、どうするでしょうか? 視認できないほどのカーブを持った水平線を描くのも一つの手かもしれません。それでは、<存在>全体の大きさを絵画で表現するには、どうしたらよいでしょうか? <存在>そのものを描くかのような、フォルムのないオールオーバーな色面が適切でしょうか? どうも私はこのやり方には懐疑的です。
<存在>全体の大きさを実感するための装置としての絵画には、なんらかのフォルムが必要なのではないかと思っています。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)
略歴
- 1956年
- 東京に生まれる
- 1975年
- 独学で銅版画を始める
- 1978年
- 日本版画協会展
- 1979年
- 立教大学文学部卒業
- 1984年
- 国際メゾチント展(フィラデルフィア)、版画「期待の新人作家」大賞展
- 1985年
- セントラル版画大賞展
- 1986年
- 国際版画展(アメリカ)、国際グラフィックトリエンナーレ(ドイツ)、CWAJ現代版画展
- 1992年
- 国際舞台に立つ日本の版画家六人展(阪急・有楽町)
- 1994年
- 日本の版画今・昔(和光ホール)、現代日本版画展(エジプト)
- 1999年
- 花火 未来へ輝く閃光版画家10人/版画100点(草月会館)
- 2000年
- 個展(群馬県、千葉県)
- 2001年
- 第46回CWAJ現代版画展(東京アメリカンクラブ・神保町)
作品紹介
《TSUTSUMUⅢ》
1999年 60×32cm
銅版、金箔