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花々に赤の声を聞き、山水に青の音を感じとる。呼吸するように、自然の表情と戯れる。そこから私の作品は生まれてくる。そして、絵画と版画との間を行き来しながら、ドローイングで思いっきり発散しては、版画で引き締める。そんな対象との気ままな運動が私の創作方法となった。
方法の振幅は視覚や聴覚や触覚などとの競演を誘い、形の解体となり色の和合ともなった。日本とメキシコの間の往来のように、「ここ」に安住できず、「あちら」へとさすらい出ては、身体の感じるゆれがそのまま作品となった。
(2014年 星と森の詩美術館個展に寄せた作家コメントより)
略歴
- 1966年
- 東京都に生まれる
- 1990年
- 版画「期待の新人作家」大賞展・大賞
- 1992年
- 日本大学藝術学部研究所版画コース修了
- 1997年
- 「現代日本の美術の動勢 版/写すこと/の試み」(富山県立近代美術館)
- 2001年
- 「一期一会」(メキシコ自治大学チョッポ美術館)
- 2005年
- 「現代版画の潮流展」(町田市立国際版画美術館、松本市美術館)
- 2009年
- 「第28回損保ジャパン美術財団 選抜奨励展」(損保ジャパン東郷青児美術館)
- 2011年
- 「セイバのカラーリトグラフと版画展」(国立印刷博物館・メキシコ)
作品紹介
《Sunday》
1990年 49×60cm
リトグラフ
《Sonido de Atardecer Ⅰ》
2012年 102×84.5cm
リトグラフ(メキシコ産大理石)