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作家名

佐藤暢男(さとうのぶお)SATO Nobuo

ジャンル
シック  人物  動物  銅版  静物  風景  

コメント

 「戦時中、私は戦闘機乗りで当時の新鋭機<疾風>に乗っていた。といっても第14期少年飛行兵出身の、まだ<ひよっこ>であった。(中略)当然訓練は厳しかったが、嗜みとしての情操教育は受けていた。詩を吟じ、和歌を詠んできた。明日をも知れぬ我が身の時勢であったから、和歌(短歌)は自然に<辞世>となった。 『新鋭機木製と聞きエンジンは孟宗竹かと問いて叱らる』  太平洋戦争末期はアルミ合金が乏しく戦闘機も木製という苦肉の策であがなうほかはなかった。しからばエンジンのシリンダーは円筒の孟宗竹が格好の資材と思うのは私の愚かな皮肉というものであろうか?...。(中略)  九死に一生を得て迎えた戦後は、ワインの酸化防止剤で呼吸器障害を起こし喘息状態になり、苦しみながら制作を続け技法の上で一条の光明を見付けた。おりもおり東京でボンベイ展を見て作った辞世? のような一首。  『我れ死して灰となるより銅版を抱きたるまゝ化石となりたし』 雁湖(短歌の雁湖も、のぶお)」(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑1999』版画出版より)

略歴

1926年
神奈川県に生まれる
1942年
横浜市立鶴見工業学校(旧制)卒業
1966年
日本版画協会展で会員、クラコウ国際版画ビエンナーレ・買上賞
1967年
国際版画協会(IGAS・ニューヨークから)3点を出版
1969年
ピストア国際版画ビエンナーレ(イタリア)
1974年
現代メゾチント作家招待展(オックスフォード大学)
1975年
若き世代の銅版画展(パリ)
1983年
第1回ブルガリア国際版画ビエンナーレ(バルナ)
1993年
エジプト国際版画トリエンナーレ(ギザ)

作品紹介

SATO-Nobuo-01.jpg

《春の刻》2枚組

1997年 18×19.5cm

メゾチント、シュガーアクアチント

関連書籍

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