コメント
「現在、私の版画作品は石版石によるリトグラフが主流である。私は下絵なしで心に浮かんだイメージを石の上に直接描き出し、筆の勢いあるタッチやドローイングの調子を気に入るまで何度も加筆、修正する。そして充足した画面を作り、最終的に立ち上がってくる<かたち>を紙に刷り取る。ここでいうかたちとは私の心の<記憶の森>に堆積したさまざまな風景である。
そして、さらに人間の中心に住む<光>(外界と内面を結びつけるものとしての光)を作品に取り入れたいと思う。
石版石に一筆を置き<記憶の森>の造形の旅は、新しい<光のかたち>を求めてさらに続く......。」(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)
略歴
- 1958年
- 東京に生まれる
- 1983年
- 東京芸術大学大学院美術研究科版画専攻修士課程修了
- 1985年
- 第1回世界ポスタートリエンナーレ(富山県立近代美術館)、個展(コバヤシ画廊・銀座)
- 1988年
- 個展(シロタ画廊・銀座、91年、95年、99年も)
- 1987年
- 西武版画大賞展・大賞(西武美術館・池袋)
- 1990年
- 個展(NOBギャラリー・愛知、95年、99年)
- 1991年
- マニエラの交差点(町田市立国際版画美術館)
- 1993年
- 軽井沢ドローイングビエンナーレ(脇田美術館・長野)、個展(ギャラリーTAGA・祖師谷、95年、97年も)
- 1996年
- 名古屋コンテンポラリーアートフェア(名古屋市民ギャラリー・名古屋)、個展(柳沢画廊・浦和)
- 1999年
- 個展(文房堂ギャラリー・神田)、1945~1999戦後の版画(町田市立国際版画美術館)
- 2001年
- press「版画再考」展(5.28-6.16 文房堂ギャラリー・神田神保町)
作品紹介
《一瞬の夏》
1999年 40.8×56.5cm
リトグラフ