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作家名

丹阿弥丹波子(たんあみにわこ)TAN-AMI Niwako

ジャンル
シック  モノトーン  植物  銅版  

コメント

 「稟として良く晴れた晩秋の朝などに、研ぎ澄まされた刃先が冷たく光っているスクレーパーを仕事台の上に見つけてしまったりすると、いやがうえにも制作意欲をそそられるのか、そのまま昨日の仕事の続きを始めている自分に気付くことがある。ついこの間までぎらぎらと容赦もなく太陽の照り燿やいていた夏だった筈なのに、この静けさは何だろう。私は、こんな瞬間が好きだ。  冬の朝の銅版は冷えきっている。手元も暗く版も硬過ぎる。けれども障子を外すと、意外にも家の前の駐車場から大嫌いな車のフロントガラスの反射光線が、きらりと太陽の暖かみを伝えて来て、春の近さを思わせる。こんな瞬間も案外好きだ。  この微かな時空を大切に、版に刻めたら、と日記をつけるように毎日版を彫っている。 1999年 秋」(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)

略歴

1927年
東京に生まれる
1956年
駒井哲郎に師事、銅版画を始める
1957年
春陽展・入選(以後毎年、64年研究会賞、96年岡鹿之助賞)
1960年
この頃よりメゾチントを始める
1970年
春陽会会員推挙
1971年
個展(資生堂ギャラリー・銀座)
1977年
版画集『抄』(ギャラリーデコール刊)
1980年
版画集『集』(シロタ画廊刊)
1981年
現代女流展(招待、以後毎年)
1982年
版画集『一葉一行』(ギャラリー上田刊)
1997年
個展(ギャラリー蘂・銀座)

作品紹介

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《籠'98(お茶の花)》

1998年 36.5×45cm

メゾチント

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