名称

ウォータレスリトグラフ(waterless lithograph)

カテゴリ
リトグラフ  平版  

製版法

1960年にアメリカのH・ホーエンによって考案され、商業印刷に実用化されようとしていた技法を、ニック・セメノフが版画技法として完成させた。リトグラフ用に目立てしてあるアルミ版に「水性」の色鉛筆などで描画する。その上にシリコンを薄く均一に塗布するだけで製版が完了する。シリコンは油性描画材は溶かすが、水性ははじき、乾燥すると絵柄のない部分がコーティングされる。これにより、リトグラフのように常に版を水でぬらして油性インクとの反発作用で刷る必要はなくなり、描画部分にインクをのせるだけで刷ることができる。また現在では、あらかじめシリコン層を塗布した感光性樹脂版が日本で開発され、これに描画したフィルムを密着して感光させれば、描画部分のみシリコンがはがれ、簡単に製版できるという技法もある。

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