コメント
版表現で作品を創るおもしろさの中に、版を用いるという制約、間接性から生じる、刷られたものの意外性との出合いがある。ある程度結果を予測することはあっても、それを超えたところに『ハッ』とするときがあり、その表現をみつけ出す作業として版を用いている場合が多い。紙、絵の具のもつ物質性に版が介在し、スキージは絵の具の物質性と共に自分のイメージを版の向う側へ、紙というモノの上に運んでくれる。
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑1999』阿部出版より)
略歴
- 1949年
- 鳥取県に生まれる
- 1977年
- 多摩美術大学大学院美術研究科修了
- 第2回ワールドプリントコンペティション・優秀賞(80年最高賞)
- 第45回日本版画協会展・版画協会賞
- 1984年
- プレミオ国際版画ビエンナーレ招待出品(イタリア)
- 1989年
- ユーロパリア'89ジャパン現代日本版画展(ベルギー)
- 1995年
- 文化庁在外派遣研修員として渡米、ニューヨーク及びフィラデルフィアで制作活動を行う
- 1997年
- 現代日本美術展・和歌山県立近代美術館賞(98年東京都現代美術館賞)
- 1998年
- 「現代美術というジャンル」(佐倉市立美術館・千葉)
- 1999年
- 文化庁買上優秀美術作品披露展
- 2000年
- 「天野純治・岡本敦夫―痕跡―」(米子市美術館・鳥取)
- 2015年
- 第17回山口源大賞受賞
作品紹介
《Voice of Wind #04801》
2004年 80×120cm
シルクスクリーン、鉛
《Field of Water #013055》
2013年 80×120cm
シルクスクリーン