略歴
- 1865年
- スイス・ローザンヌに生まれる
- 1874年
- ローザンヌ州立学校で古典を学ぶ一方、絵画と版画制作を始める
- 1882年
- パリのアカデミー・ジュリアンに入学。画家のシャルル・モランやフェリックス・ヤシンスキと親交を結ぶ
- 1891年
- フランス芸術家協会のサロンへの出展を控え、アンデパンダン展に出品。同年、木版画制作を始める
- 1892年
- 第1回薔薇十字会展に出品した木版画がナビ派の目に留まる。『芸術と理想』誌でオクターヴ・ユザンヌがヴァロットンの木版画を称賛する
- 1893年
- アンドレ・マルティの『レスタンプ・オリジナル』に木版画《街頭デモ》が掲載される。ナビ派の活動に参加し、ヴュイヤールとの親交を深める
- 1894年
- 『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌に木版画を初掲載。1902年まで同誌上に発表した挿絵が人気を博す。『クーリエ・フランセ』誌や『リール』誌にも挿絵を寄稿する
- 1896年
- 木版画で《怠惰》や連作〈楽器〉を制作
- 1898年
- 木版画連作〈アンティミテ〉が『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌の事務所に展示される
- 1900年
- スイス国籍保有のままフランスに帰化。パリ万博を訪れ、木版画連作〈万国博覧会〉を手掛ける
- 1902年
- 版画の仕事を減らし、絵画制作に打ち込む。ジュール・ルナールの小説『にんじん』に挿絵を付す
- 1903年
- 『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌終刊。ナビ派の画家たちが独自の方向に進む
- 1912年
- レジオン・ドヌール勲章を拒否
- 1914年
- 第一次世界大戦勃発。年齢制限により入隊が拒否される
- 1915年
- 戦争を新たな主題として見出し、版画集〈これが戦争だ!〉を手掛ける
- 1917年
- 従軍画家として戦地に赴き、帰国後戦争を主題にした油彩画を発表する
- 1925年
- 60歳で死去
作品紹介
《街頭デモ》
1893年 20.3×32cm
木版
三菱一号館美術館蔵
《怠惰》
1896年 17.8×22.1cm
木版
三菱一号館美術館蔵
《嘘》〈アンティミテ〉Ⅰ
1897年 17.9×22.5cm
木版
三菱一号館美術館蔵