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作家名

丸山 浩司(まるやま ひろし)MARUYAMA Hiroshi

ジャンル
抽象  木版  植物  

コメント

 世紀末の今、経済が停滞し人間不信と社会の飽和状態が、人々の心に閉塞感をもたらしています。ましてや、新しい世紀への期待感も持ち得ない時代ですが、それでも道端に生える雑草は逞しく成長を続けます。新芽は鮮やかな色彩で鋭く空に向かって成長し、新芽から伸びた葉は次第にその色を濃くします。  やがて枯れ、葉を落とした茎は、生長を続けるための幹に変わり新陳代謝・世代交代をスムーズに繰り返しています。自らの命を守るために、どんなに厳しい条件の中でも青々と茂る雑草は、私たちの環境に欠かせないものですが、時として邪魔な存在となることもあります。しかし、その姿をよく観察すると、人間の都合だけでないがしろにできない美しい姿を発見できます。  どんな条件下でもその状況に適応する道端の雑草は、新しい世紀へ向けての意欲と活力を私たちに注ぎ込んでくれるような気がします。そんな健気な雑草の姿を象徴的に描き出したいと考えています。
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑1999』阿部出版より)

略歴

1953年
栃木県に生まれる
1977年
第45回日本版画協会展・新人賞
1979年
東京芸術大学大学院美術研究科修了
1994年
第4回都画廊版画大賞展・スポンサー賞
1996年
第2回川上澄生美術館木版画大賞・大賞
2004年
「The PLATES」(ispaJAPAN国際版画シンポジウム)
2012年
第6回ドーロ国際版画ビエンナーレ・招待出品(ポルトガル)

作品紹介

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《Midnight Blue 85-3》

1985年 40×60cm

油性木版

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《地中の花95‐E (進化)》

1995年 97×67cm

木版コラグラフ

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《shape of the heart 12-a》

2012年 60×115cm

油性木版

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