コメント
「具象も抽象も、または、それ以外の美術表現でも、二次元・三次元を問わずすべてに、ある種の<かたち>がつきまとうと思います。もし、その痕跡すらないとすれば、美術の範疇を超えた表出といわねばなりません。
美術に於ける観念の定着には、古い、新しいを問わず<かたち>をぬきには、考えられないことですし、その定着行為をなすときは、作者はなんらかの<かたち>に頼らなければなりません。仮に無形にたどりついたとしても、<かたち>の否定、肯定にかかわらずそれから逃れることは、まずあり得ないでしょう。
この世界にかつて無かった<かたち>を求めて、多くの芸術家が憂身をやつすことこそ創造であり、創造とはまさにこの世に一つしかない<かたち>を探すことだと思っております。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑1999』阿部出版より)
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