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わが家の電話・車のナンバーはともに5500、私の画業も55年となった。55はGOGOに通じて好きなのである。木版画を手探りで始めた頃結婚したので、結婚歴も55年。
"55"を記念し展覧会を開く。20代、白黒空間のインパクトに触発され、独学で木版画を始める。最初のテーマが「カオ」。その後、「虚飾シリーズ」「NYシリーズ」「波シリーズ」など彫り続けるが、私との相性良く、その白黒空間に魅了されて終わりを知らず。55年間私の"眼"は何を視てきたのか。そして私の木版画力はいつまでその力を発揮してくれるのであろうか。
(作家コメント 版画芸術162号より)
略歴
- 1936年
- 茨城県に生まれる
- 1957年
- 茨城大学教育学部美術科修了。美術教師となる
- 1959年
- 独学で木版画制作を始める
- 1968年
- 毎日現代日本美術展
- 1969年
- 現代美術の動向展(京都国立近代美術館)、ノースウエスト国際版画展
- 1974年
- 「コスモス」展(サンパウロ現代美術館)
- 1978年
- 文化庁芸術家在外研修員及び日米友好基金の日米芸術家交換生としてニューヨークに1年間滞在
- 1983年
- 個展(ホノルル美術館)
- 1986年
- フレヘン国際版画トリエンナーレ
- 1988年
- クラコウ国際版画ビエンナーレ
- 1990年
- 個展(遼寧省博物館)
- 1994年
- 個展、木版画指導(~96年、シドニー、パース、バッセルトン)
- 2000年
- トルコ日本現代世界展・日本トルコ国際芸術振興賞
- 2003年
- 茨城県芸術祭美術展・横山大観賞
- 2004年
- 画集『富張広司の世界 ザ・木版画』(茨城新聞社)刊行
- 2009年
- 画業50周年記念展(境町)
- 2013年
- 富張広司近作木版画展(埼玉会館)
作品紹介
《雲立つ(A)》
1998年 57×77cm
木版
《スペース・トルソ(B)》
76.7×57cm
木版