コメント
「一人の銅版画家として何よりもまず、当たり前の暮らしをしている人たちの目に見えているものを、見逃すまいと思う。自分が何か特別な感覚を持った存在であることを、ことさらに主張する手段としての絵画であるよりもむしろ、結果として私の描く世界が、人間の持つ共通な感覚を確かめあうことのできるひとつの手がかりとなることの方を望んでいる。
それをまた、次々に現れてくる新しい表現メディアでも、決して置き換えることのできない程の質を持った銅版画で形にしたい。銅版画という、人類が生みだした優れた表現の世界を愛する人達がどこかにいる限り、この時代にもまた魅力ある作品が生み出されることを、お互いに喜び合えるような仕事をしたいと願う。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)
略歴
- 1951年
- 青森県八戸市に生まれる
- 1976年
- 岩手大学卒業
- 1995年
- 第6回オストルーフ小版画ビエンナーレ展(ポーランド)・メダル受賞、個展(ギャラリープチフォルム・大阪、96、97年も、MORIOKA第一画廊・盛岡、97年も)、ベオグラード国際エクスリブリスコンクール(ユーゴスラビア)・第3位
- 1997年
- 第3回英国国際小版画展(イギリス)・買上賞
- 1998年
- 第18回カダケス国際小版画展(スペイン)・受賞、第2回ブラティスラヴァ国際エクスリブリス・トリエンナーレ(スロバキア)・グランプリ、個展(五十壹番館ギャラリー・青森)
- 1999年
- 個展(ギャラリーせいほう・東京)、第10回ウッジ国際小版画展(ポーランド)・名誉メダル受賞、個展(Taller Galeria Fort・スペイン)
- 2000年
- モントリオール国際小版画ビエンナーレ(カナダ)
- 2001年
- 第46回CWAJ現代版画展(東京アメリカンクラブ・神保町)
作品紹介
《水面に映る Ⅲ》
1999年 14.5×14.5cm
ドライポイント