コメント
ある時、久保さんが、ジンク板二枚くれて、これで、ひとつ何か描いてみんかというんです。しかし、やっぱ、やり方がわからない。ただ一冊、織田一磨先生の「石版画の技法」というのがあって、なんかもう、石磨ぎ三年なんて書いてある。いやァ、石を磨ぐだけで、そんなにかかるのかなんて、技法書におどかされましたよ。(中略)リトのハンドルを廻すと、やっぱ、絵画労働者という感じで、なんかこう当時のぼくの気分にぴったりだったんですね。
(版画芸術28号 びっくりの美学 より作家コメント一部抜粋)
略歴
- 1921年
- 茨城県に生まれる
- 1943年
- 早稲田大学教育学部卒業
- 1951年
- 読売アンデパンダン展出品
- 1959年
- 55年に東京国立博物館で開催の「メキシコ美術展」に触発されメキシコへ渡航
- 1957年
- 第1回東京国際版画ビエンナーレ出品
- 1962年
- マヤ遺跡の拓本を採集。
- 1963年
- 「マヤ芸術の拓本展」(東京国立近代美術館)
- 1972年
- メキシコ政府よりアギラ・アステカ文化勲章受章(87年アギラ・アステカ・プラーカ章受章)
- 1973年
- 紺綬褒章受章
- 1981年
- 第6回吉田五十八賞
- 1985年
- 第17回日本芸術大賞
- 1991年
- 大阪国際版画トリエンナーレ・銅賞
- 1994年
- 72歳で逝去
作品紹介
《プリミティーヴな人物》
1962年 53×38cm
リトグラフ
《オルメカのナゾ》
1970年代 42×57cm
リトグラフ
《フェスタ》
1978年 49×73cm
リトグラフ