コメント
「木版画制作で板に向かい<彫る>という行為を意識し、一つ一つ彫った跡を残す仕事をしている。自分の思いを具象的なかたちで表現するわけではなくて、何か自分でもまとめきれない言葉にならない思いを手を通して板に残してゆく。ちょっと大袈裟に言えば、頭で考えるのではなくて血の流れ、時空の流れに逆らえない衝動を追ってゆく。制作中身体の中の太古からの情報と、何か自分が信じる世界とが繋がる瞬間を感じることがある。その瞬間がかたちとなって作品となってゆく。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑1999』阿部出版より)
略歴
- 1958年
- 東京都新宿区生まれ
- 1980年
- サンシャイン版画グランプリ展木版画部門・優秀賞
- 1981年
- 第14回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ(87年まで)、第49回日本版画協会展・協会賞
- 1982年
- 和光大学人文学部芸術学科卒業
- 1984年
- 第1回中華民国国際版画ビエンナーレ(台北)
- 1985年
- 現代日本版画展(イギリス・大英博物館)
- 1989年
- バルナ国際版画展(ブルガリア、以降91、93年出品)
- 1993年
- 第1回マーストリヒト国際版画ビエンナーレ、TOKYOまちだ国際版画展・買上賞(町田市立国際版画美術館)
- 1994年
- エジプト国際版画トリエンナーレ
作品紹介
《BLACK MARKS H.S.‐B》
1997年 45×45cm
木版