吉岡弘昭(よしおかひろあき)YOSHIOKA Hiroaki
作家名

吉岡弘昭(よしおかひろあき)YOSHIOKA Hiroaki

ジャンル
モダン  抽象  銅版  

コメント

 「あらゆる版画技法のなかでも、ぼくは格別にドライポイントによる版画技法に深い関心を持っている。鉄筆で銅版に直接絵を刻みこんでいく行為はあまりにもシンプルゆえにとても厄介なシロモノだ。
 昨今の多様に拡大された技法による版画の多くは、今日の人間のうすっぺらな知恵ばかりが透けて見える。また従来からある伝統的な版画技法にまとわりつくどこか文学的でペシミスティックな表情も好きではない。
銅版に直接傷をつけながら制作するドライポイントを始めてから30年になる、その多分に苦行僧的な仕事の手順から逃げだしたくなったときに、紙や布の上に水彩やアクリルで絵を描く。またその仕事に飽きたら、ニードルでギリギリした線刻でデクノボウに似た人や動物のかたちを描いたりしてきた。
絵はできるだけ無造作に描かれたものがいい、風に揺れながら気軽に壁にピンナップされている落書きのような仕事が最高だ。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑1999』阿部出版より)

略歴

1942年
名古屋市に生まれる
1957年
この頃より独学で油絵を描き始める
1963年
二科展出品(以後66年まで毎年出品)
1966年
第7回毎日現代日本美術展・入選
1969年
独学で銅版画制作を始める
1970年
銅版画初個展開催(大阪フォルム画廊・名古屋、東京)
1975年
第43回日本版画協会展初出品・準会員推挙
1987年
名古屋市芸術奨励賞受賞
1988年
『吉岡弘昭全版画1967-1987』(ギャルリーユマニテ)刊行
1989年
第18回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展招待出品(スロベニア)
1990年
第7回ソウル国際版画ビエンナーレ展正体出品(韓国 94年も)
1995年
「世界の版画・戦後50年展」(神奈川文化財団)
2001年
個展「吉岡弘昭 初期銅版画から今日まで展」(佐喜眞美術館・沖縄)
2004年
銅版画20点が愛知県美術館に収蔵される
2010年
個展(伊勢現代美術館・伊勢)
2013年
「『吉岡弘昭全銅版画1967-2013』出版記念展」(名古屋芸術大学アート&デザインセンター)

作品紹介

《三角公園・S》

《三角公園・S》

1995年 40×36.5cm

ドライポイントエッチング

YOSHIOKA-Hiroaki-02.jpg

《THE RAIN Ⅰ》

1978年 40×36cm

ドライポイントルーレット

YOSHIOKA-Hiroaki-03.jpg

《寓意の人 Ⅱ》

2012年 30×36cm

ドライポイントエッチング、ソフトグランドエッチング

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