コメント
「黒田は時間を描こうと大それたことを考えて、時間に関することは取りあえず相対性理論からカオス論まで手当たり次第に勉強し、古今東西万巻の書を読み、絵画を研究したというのはウソだけれども、奮闘努力したことは本当です。私は、傘も自転車も描いたことはない、でも時間と空間を表現するために形を借りたことは事実です。悲しいかな非才、『アー! くらげの絵ですか』といわれたときにはさすがにがっかりしたけれど、見る人が見ればわかる。<時間とは、空間と相対的に連続して流転する現象である>。つまりローリングストーンズだ。だから、ミック・ジャガーは変わらないけど変化しているし、チャーリー・パーカーはフレーズを流転させる。と、サンフランシスコの展覧会で説明したら、みんな理解した。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2001』阿部出版より)
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