坂爪厚生(さかづめあつお)SAKAZUME Atsuo
作家名

坂爪厚生(さかづめあつお)SAKAZUME Atsuo

ジャンル
シック  モノトーン  人物  植物    銅版  静物  風景  

コメント

 「メゾチント技法にこだわって制作しているのは、この技法が闇から光を削り出すというコンセプトを内包しているものだからである。はじめに銅版の表面全体にベルソーで無数の小さなささくれだった<きず>をつける、この版にインクをつめ、刷り上げると深い闇のような黒面ができる。ビロードの黒ともいわれる。作画はこのささくれだった<きず>をスクレッパーで削りとって形象を浮び上らせる。削りの度合によって黒からハイライトまでの階調をつくり出す。
 闇の中から光を受けてものたちが浮び上ってくる。そこに出現するものたちの美しさとおどろき。ものの存在の畏れのようなものを表現したり、光と闇、現実と虚構、表と裏、表面と内実──この間の距離を測るものとして私にはメゾチントがあるように思う。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑1999』阿部出版より)

略歴

1941年
群馬県に生まれる
1965年
京都大学工学部卒業
1972年
ジャパンアートフェスティバル
1973年
日本版画協会展・会友賞
1974年
第5回版画グランプリ展・グランプリ、ニューハンプシャー国際グラフィックス展・受賞
1976年
京展賞(78年須田賞、82年京展賞)
1980年
1980年日本の版画(栃木県立美術館)、京都洋画版画選抜展・買上賞
1983年
第2回バルナ国際版画ビエンナーレ展・買上賞
1985年
現代日本版画展(大英博物館)
1987年
現代の版画'87(渋谷区立松濤美術館)
1995年
京都の美術16「坂爪厚生・深見陶治」展

作品紹介

《聖なる領域Ⅱ》

《聖なる領域Ⅱ》

1995年 81.5×59.5cm

メゾチント

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