名称

メゾチント(mezzotint)

カテゴリ
凹版  銅版(直刻法)  

製版法

ベルソーロッカー)と呼ばれる先端に櫛のように無数の刃がついた道具を左右に揺らして(ベルソーはフランス語で「揺り籠」の意)、版面全体に目立てをほどこす。それをそのまま刷ればビロードのような質感の黒の画面となるが、スクレーパーバニッシャーという道具で削ったり、磨いたりしてさまざまな階調の調子で図像を描いていく技法。黒の微妙な階調がポイントとなり、そのためフランス語で「マニエール・ノワール(manière noir)=黒の技法」と呼ばれる。1642年頃、ドイツ人ルートヴィッヒ・フォン・ジーゲンの発明による。後に、イギリスで盛んになり、肖像画を版画化するために盛んに用いられた。19世紀半ば以降、ほとんど忘れられた技法であったが、長谷川潔が現代版画の技法として復活させた。

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