コメント
「22歳の頃、自分には表現に値する何かがあるのだろうかと不安になったことがある。何か特別な経験や考えもないのに作品が生めるのかと。その後、障害のある子供たちに美術を教える仕事に就き、家族ができた。この仕事や家族との生活で教えられたことがある。それは普段の生活から表現を立ち上げることの意義であり、そうして生まれた表現の強さである。一見、変わり映えのしない日常と次第に深く向き合うようになり、すべてを大きな一つの枠の中でとらえるようになっていった。
作品がどう評価されるかは大きな問題であるが決定的なものではないと思う。結局は自分の表現である。自分を肯定し励ましながら作品を生むしかない。いつか遠い所までたどり着くことがあるだろうか。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)
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