コメント
「芸術家はそれぞれ独自のかたちをもっているらしい。マチスはマチス、ミロはミロのかたちというように。
さて、最近私の展覧会が青梅市立美術館で開催された。1ヶ月の間自作を眺めながら、丸、三角、四角というような幾何形態を多用していることを改めて認識した。これなども自分のかたちかなと思うのだが、ふと、最近手がけているアクアチントによる『セルフポートレイト』の連作を思い出した。大型カメラで自分で自分を撮ることからはじめる<自写像>なのだが、これぞまさしく『わたしのかたち』そのものではある。」
(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑1999』阿部出版より)
略歴
- 1941年
- 東京都文京区に生まれる
- 1964年
- 第8回シェル美術賞展・佳作賞
- 1966年
- 東京芸術大学大学院油絵専攻修了
- 1976年
- 第7回版画グランプリ展・グランプリ
- 1977年
- 第8回国際青年美術家展・読売新聞社賞
- 1978年
- 文化庁派遣芸術家在外研修員(米・仏・英国に滞在)
- 1986年
- 昭和60年度文化庁買上優秀作品披露展(日本芸術院会館)
- 1988年
- 第6回ソウル国際版画ビエンナーレ・優秀賞
- 1994年
- 94クラコウ国際版画トリエンナーレ(ポーランド)
- 1998年
- 現代版画の旗手・高柳裕展(青梅市立美術館)
作品紹介
《風景-VI(ばら)》
1998年 68×50cm
アクアチント
《空からのおくりもの》
1973年 58.5×62.7cm
フォトエッチング、金属凸版
《MAX ERNST》
2008年 54.3×35.7cm
エッチング、樹脂凸版