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「例えば、中心に四つの四角を用いて菱形を作る。それら四つの四角の配置の仕方、微妙な角度の配慮により、単なる菱形が非常に肉感的なカタチに生まれ変わるんですよ。それ自体は幾何学的な形であるにもかかわらず、そこからはずれてくるんです。<あるべき姿>はこの時点でリアリティーを獲得するのだろうと思います。当然、基本的構造に関わるコンポジション・色彩・テクスチュアなどをクリアーにしてなければだめですが、作品によっては、ボリューム感が必要な場合、陰影的に描くことだってあるのです。見方によってはそれが生き物に見えてきたりする。そういう面白味をだいぶ前から意識していました。」(『版画藝術』第90号より)
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