内容
水を含んだ布で版木をふき、版面をしめらせる。その上に絵の具をのせて摺り、水で薄くにじんだグラデーションの効果を出す木版技法。
拭きぼかしには以下のような技法がある。
【一文字ぼかし】
何も彫っていない版面を布巾でぬらし、その上に藍色を一文字にのせ、水分と混じってぼかしができたところを摺りとる技法。広重の版画の空の部分によく使われている。
【当てなしぼかし】
同じく彫っていない版面の上に、水をたらし、その上に絵の具をのせて摺りとると自然に濃淡のぼかしができる。一枚ずつ違ったかたちになるので「当てなし」ぼかしという。